派遣社員のビジネスマナー

派遣社員のビジネスマナー

派遣社員のビジネスマナー

社会人として守らなくてはいけないビジネスマナーはたくさんありますが、その中でも基本となるマナーが二つあります。それは「時間を守ること」と「あいさつをきちんとすること」です。

 

【時間を守ること】
社会において、「時間」だけが万人に共通の唯一の指標です。ですからこれを厳守する必要があります。逆に言えばこれすら守れないとなると社会人としての信用を失うことにもなります。それがあなた個人の問題なら良いのですが、企業に所属している以上はその企業の信用も失いかねません。取引先企業にとっては、あなたが正社員であろうと派遣社員であろうと気にしません。等しくその企業の一員と見なされます。しかし、時には止む終えない事情で約束の時間や納期に遅れてしまうこともあるでしょう。その時は、遅れると分かった時点でまず連絡を一本いれます。到着予想時間や納品日の目途がつくのならそれも併せて連絡するのが良いでしょう。もちろん遅れないように余裕をもっておくのに越したことはありませんが、万が一の場合は必ず、連絡を入れるようにしましょう。

 

【あいさつ】
あいさつもまた社会人にとって大切なマナーです。しっかりと目を開き、明るく元気な声で出社時には「おはようございます」、退社時には「お先に失礼します」と声を掛けましょう。例えその日、あなたがどんなに機嫌が悪かったり、眠くとも、それは他の人には関係のないことです。またいまいち気合の入らない日ほど自分から元気にあいさつをすることで、自分のペースを取り戻すことができます。あいさつは口の中でモゴモゴ言うのではなく、はっきりと相手の目を見て言いましょう。あいさつはあなたの印象を決める上でも重要なものですので、毎日の気持ちの良いあいさつを心がけましょう。

派遣社員として働く上で、一般的なビジネスマナーの他に、実は「派遣社員としてのマナー」なるものも存在します。ここではそのマナーをお教えします。

 

【派遣社員のマナー】
派遣社員は正社員と異なり、いくつかの企業を既に渡り歩いていることがほとんどです。その中ではどうしても以前の企業と比べたり、違う慣習もあるでしょう。その慣習に意味が無く、それを変えたほうが良いと思っても、それを口に出すのはやめましょう。あなたが知らないだけで、一見意味が無く見えるその慣習には深い意味があるのかもしれません。その辺は長くいる正社員の方が良くわかっているでしょう。企業が変われば以前の常識が非常識になる事もあります。その都度環境に合わせて、柔軟性な考え方でいきましょう。新しい企業に就業した時は、慣習などを事前に営業に聞いておくと良いでしょう。

 

【欠勤するときのマナー】
突然体調が悪くなったとき、正社員なら勤め先に連絡を一本いれますよね。しかし、派遣社員の場合は出勤しているのは派遣先企業ですが、雇用契約を結んでいるのは派遣会社と、少しややこしい関係になります。ですので、派遣社員の場合は「派遣先企業」への連絡の他に「派遣会社」にも連絡する必要があります。その時にはまず、派遣先企業へ連絡して、休む旨を伝えてから派遣会社に連絡します。派遣会社にはきちんと「派遣先企業の了解を得ていること」も伝えましょう。

 

また、休む際の連絡方法ですが、これは派遣先企業によって異なります。派遣先企業によっては、欠勤の連絡は電話でなければいけないところもありますし、逆に朝の忙しい時間に電話連絡はかえって迷惑になるので、メールの方が良いという企業もあります。どちらにせよ、自分で勝手に判断するのではなく、その企業の慣習があればそれに従いましょう。また、欠勤の連絡に特に決まりが無い場合は電話で連絡を入れるのが間違いの無い方法です。

派遣社員として働く上で、派遣先企業にもよりますが、大抵の場合電話対応は避けて通れないものになるでしょう。電話対応はいわばその企業の顔ともいえます。あなたの対応しだいで、取引先やお客様にとってのその企業の印象が良くも悪くもなります。ここでは電話対応時の注意点についてお話します。

 

【電話対応の注意点】
・電話が鳴ったらなるべく早く出る
掛かってきた電話はなるべく早く取りましょう。理想は2コール以内です。それよりもお待たせしてしまったら、必ず「お待たせしました」を始めにつけます。

 

・言葉遣いに注意する
電話の相手が分かるのは相手の声だけです。あなたがどんなに熱意をこめて話していても、受話器の向こうの相手にはボディランゲージや表情はまったく伝わちません。ですので、対面での会話と同じように話していては、ぶっきらぼうだったり冷たい印象を与えかねません。電話対応時は聞き取りやすいようにはっきり話すのはもちろんですが、相手に良い印象を与えるためにも丁寧な言葉遣いを心がけましょう。

 

また、電話で相手に良い印象を与えるコツを一つお教えします。それは「ほほえみ」を浮かべながら話すことです。笑いながら冷たい声を出すのは困難です。ほほえむことで適度に力が抜けるので、声もやさしい雰囲気になります。電話対応がついぶっきらぼうな印象になりがちな人はぜひ、電話口での「ほほえみ」を試してみてください。

社外から、社内から問わず、電話対応時にはメモが必要不可欠です。ここでは「電話対応時のメモの取り方」のちょっとしたコツをご説明します。

 

電話のメモを取るときは、相手の名前、目的をきちんと確認します。また具体的な数字や相手の連絡先などは必ず復唱して、正確な数値をメモしましょう。人の話を聞きながらメモをとるのは、慣れないと以外と難しいことです。慣れない内や重要な用件の時は電話の録音機能を使用するのも一つの手です。

 

【伝言メモのポイント】
あなたが電話を受けたましたが、相手の目的の人物が不在だった場合は、緊急性のある・ないに関らず、紙媒体のメモを残します。電子メールなどでは、他の大量のメールにまぎれて分からなくなってしまう可能性があるからです。

 

伝言のメモは長期に渡って保存する書類とは違います。だらだらと書かずに、用件をまとめ簡潔に書きます。場合によっては箇条書きにすると読みやすくなるでしょう。電話メモには「電話を掛けてきた人の名前」、「電話の用件の相手」、「電話の内容」「(分かれば)掛けてきた相手の連絡先」「受けた人(あなた)の名前」「電話を受けた日付と時間」を書きます。

 

また、伝言メモを頻繁に書く機会がある人はあらかじめフォーマットを用意しておくと良いでしょう。文房具店に行けば市販されているものもありますし、エクセル・ワードなどで作成しても良いでしょう。時間の大幅な節約になりますし。毎回紙を探してあわてなくて済みます。

電話対応に次いで、企業の印象を決めるのがメールです。手軽に簡単に送信できるため、今ではビジネスシーンだけでなくプライベートでも有効活用しているメールですが、取引先企業や上司にメールを送る際は、プライベートメールと同じ要領で送ってしまってはいけません。ここでは社会人の「正しいメールの書き方」のポイントを説明します。

 

メールでは手紙と違い、拝啓・敬具などの頭語と結語や季節のあいさつなどは必要ありません。しかし、いきなり本題に入るのではなく、知っている相手であれば「いつもお世話になっております」、初めての相手であれば「はじめまして」などのあいさつ文を必ず挿入しましょう。自分の名前を名乗ることも忘れないでください。

 

また、相手のメールへの返信であっても件名に「Re:」を付けて、そのまま返信するのは失礼にあたります。必ず内容に応じて改めて件名を付けましょう。相手が件名だけでメールの内容まで分かるような件名をつけるのが望ましいです。

 

メールの本文は見やすく簡潔に書きましょう。本文は適度な長さで改行し、内容の変化に応じて空白行を入れると読みやすくなります。メールソフトの自動改行機能を使っても良いでしょう。メールの終わりには署名を必ず入れます。署名には、会社名・会社住所・電話番号・メールアドレス・部署名・名前を入れます。署名の形式は自由ですが、半角記号などを用いて見やすく作ります。

ビジネスにおける書類作成には共通のポイントがあります。ここでは、様々な形式の文書に応用できる書類作成の基本ルールについてご説明します。

 

【結論を先に書く】
社内・社外を問わず、ビジネス書類のコツは用件を正確に分かりやすく伝えることにあります。そのためには結論を先に書くと、読み手がすぐその文書の要点がつかめます。結論・趣旨を書いてから、次に原因・経過と繋げ、最後に意見・提言で締めます。また、タイトルのつけ方も重要です。タイトルを見ただけで、文書の内容がすぐ分かるようなタイトルをつけましょう。

 

【文章を簡潔に書く】
1つ1つの文章は短めにします。また、趣旨が複数ある場合は段落を分ける、箇条書きにするなど、レイアウトに工夫をすると文章はぐっと見やすくなります。

 

【数値・事実は正確に書く】
ビジネス書類に自分の主観は必要ありません。事実のみを客観的に述べましょう。あいまいな表現は使うのを避け、数値などのデータは正確に書きましょう。そのデータの出典を明らかにすることと、最新のデータを使うことも重要です。自分の主観的な内容を入れたいときあ、文章の最後に所感としていれましょう。

 

【資料がある場合は別紙にする】
できるだけひと目で分かるように、書類は1枚にまとめるようにします。資料を入れる場合は別紙にするとスマートな書類になります。

 

【改まった書類の買い方の注意点】
社外用の書類などは、さらに以下の注意が必要です。上の立場の人の名前が行末にきたり、行をまたがるのは失礼にあたります。また、名前だけでなく、その人に関する事柄が行末にくるのもあまり好ましくありません。また、自分の名前は逆に行末にくるように文書を作成します。

現在では電子メールの普及もあり、FAXの使用頻度は少なくなりましたが、それでもまだFAXを使う機会はあります。忘れられがちなFAXのマナーをここでしっかりと確認しておきましょう。

 

FAX送信票は必ずつけるようにします。FAX送信票は一度フォーマットを作成しておけば使い回しが利くので、1部作っておきましょう。FAX送信時にありがちな間違いは、送信先の間違いです。電話の場合は相手が電話の出た時点で間違いに気がつきますが、FAXの場合は違います。相手に文章が届いてしまいますので、最悪の場合、企業の大切な情報が外部に漏れた上に、必要な相手にはFAX文書が届いていないということになります。

 

ですので、FAXを送る際には、送信先番号を間違えないように気をつけるのはもちろんですが、FAXが届いたかどうか相手に確認の連絡を1本入れる。また、FAXを送信する旨を事前に伝えるのも良い方法です。

 

また、知っておいて欲しいのがFAXのしくみです。FAXは送信時に相手が通話中だったときでも対応できるように、繰り返し何度もFAXを送信し続けます。もしこれをFAXではなく普通の伝は番号に送ってしまったらどうでしょうか。通常の電話機ではFAXを受信することはできません。しかし送信側のFAXは「通話中で今は受信できないだけ」と判断して繰り返しFAXを送り続けます。

 

相手にしたら、ひっきりなしに機械音付きの無言電話を掛けられ続けられることになります。忙しい企業であればこれは、とても迷惑なことになるのでFAXを送信する時は番号に注意して送信しましょう。

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